縄文GoGo

5000年前の中部高地の物語

2021-08-03から1日間の記事一覧

縄文GoGo 第1話 シロクンヌ登場

森の中を進むと、樹の枝に布が結ばれていた。 近くに落とし穴がある印だ。 シロクンヌ(男28歳)はヤスの柄(え)で足元の落ち葉を払いながら、前に進んだ。 シロクンヌのヤス。魚を突く道具。突起部は鹿の骨。柄のニギリ部位には桜の樹皮。 大きな荷物を背負っ…

ウルシ村の面々           第2話 初日②

ウルシ村。広場。 広場の中央では焚き火(たきび)が焚かれ、数人の村人が御座(ゴザ)を広げて座っていた。 その間を子供たちが、大はしゃぎで駆け回っている。 広場に面したいろり屋では、大鍋がいくつも火にかけられ、女衆がにぎやかに調理中だ。 ムマヂカリ …

ムササビは骨しゃぶりで       第3話 初日③

広場。続き。 タマ 「コノカミ、鍋一つはここに置くよ。たしかシロクンヌとか言ったね。 男前だね。あたしはタマ。 前の村でもモテただろう。 遠慮せずに食べておくれよ。」 シロクンヌ 「実は腹ペコなんだ。しかしこの鍋の器、こんな器は見た事が無い! こ…

鹿肉は熟成で            第4話 初日④

広場。続き。 シロクンヌ 「美味かった!椀一杯で、この満足感か! ところで、大鍋(縄文土器)を見た時に、正直おれは度肝を抜かれたの だが・・・方々を旅して来たが、おれは今までに、こんなに見事な大 鍋を見たことが無い。 水煙渦巻紋深鉢 井戸尻考古館 …

グリッコの作り方           第5話 初日⑤

広場。続き。 シロクンヌ 「旨い!」 タマ 「旨いだろう。たくさんあるからね、遠慮はいらないよ。」 シロクンヌ 「この肉は、熟しだな。見事なこなれだ!それに、タレが最高だ!」 ハギ 「ムマヂカリが投げ槍でしとめた鹿だよ。 鹿笛の名人で、狩りの腕もい…