縄文GoGo

5000年前の中部高地の物語

旅編第31話~第40話

縄文GoGo旅編 第38話 8日目⑤

小屋の近く。夕食。続き。 辺りには肉の焼けたいい匂いが漂っている。 カゼマルはテーチャのそばで、毛皮に包まれて眠っている。 シロクンヌ 「この串、アナグマの肉がパリッパリじゃないか! 旨いなあ!」イワジイ 「胃袋とは泣かせおるのう。 このぶにゅぶ…

縄文GoGo旅編 第37話 8日目④

山掛け小屋。夕刻。 小屋の前では大きく火が焚かれ、夕食の準備中だ。 タカジョウ 「ねぐらが最初から出来てるってのは便利この上ないな。 メシの支度に集中できる。」テーチャ 「タカジョウ、なんか嬉しそー。 いっぱい串も打ってるし、料理が好きなの?」…

縄文GoGo旅編 第36話 8日目③

北の湖の湖上。筏で移動中。 ミツ 「この湖、すごく深いんだね。」 タカジョウ 「スワの湖は、浅いからな。 しかし深いのに、どこまで行っても底が見える。 覗き込んで、真下を見れば底が見えるのに、横を見れば美しい山々が映っている。」 シロクンヌ 「な…

縄文GoGo旅編 第35話 8日目②

シオユ村。見張り小屋。 ユリサ 「クマザサに花が咲くと不吉だって聞いていたけど、地ネズミが湧くんだね。」 シシヒコ 「おれが子供の頃、おれが育った村での話だ。 ある日、着の身着のままの人達が何人か来て、何日か村で一緒に過ごした。 話を聞くと、そ…

縄文GoGo旅編 第34話 8日目①

北の湖に向かう川沿いの道。 シロクンヌ一行はアオキ村のムロヤで一晩ゆっくり体を休め、翌朝カワセミ村を目指して出発した。 イワジイとテーチャ、そしてカゼマルが新たに旅に加わり、キサヒコ、マサキ、カゼトが見送りに同行している。 サチとミツ、そして…

縄文GoGo旅編 第33話 7日目⑥

アオキ村。夕食の広場。続き。 シロクンヌ 「ヒのクンヌ・・・ヒのイエか・・・ サチ、ヒのイエとは、どんなイエなのだ?」 サチ 「私、ヒのイエの事はよく知らないの。 ミヤコにヒのイエのムロヤはあるんだけど、イエの人は居ないことが多いみたい。 中今に…

縄文GoGo旅編 第32話 7日目⑤

アオキ村。夕食の広場。続き。 サチ 「ねえ、この子、何て言う名前?」 テーチャ 「カゼマルよ。」 サチ 「抱っこしてもいい?」 テーチャ 「いいわよ。待ってね。」 キサヒコ 「寒いといかん。この毛皮でくるんでやれ。」 テーチャ 「そうね。カゼマル(1歳…

縄文GoGo旅編 第31話 7日目④

アオキ村。夕食の広場。 タカジョウ 「シシ腿の塩漬け、切り分けて来たぞ。おれ達の分だ。」 テーチャ 「今、摘まんでみたけど、美味しいのね! 炊事場では、みんな、美味しい美味しいって大騒ぎよ。」 タカジョウ 「そうだったな(笑)。そら、コノカミ、食べ…