第211話~第220話
朝の広場。 ハギ 「シロクンヌは行かないのか?」 シロクンヌ 「うむ。おれはハニサのムロヤに火棚を作ったり、なんやかんやと旅の準備があるんだ。 明日はソマユを迎えに行かねばならんし。」 ミツ 「父さん、明日ソマユが来るんだよ。楽しみ?」 タガオ 「…
ハニサのムロヤ。 シロクンヌ、ハニサ、シロイブキの3人が居る。 シロイブキ 「ここはヤシロだ・・・光の子が宿るのも当然だ。」 ハニサ 「はい。ヌリホツマのお茶だよ。 お湯があるから、体を拭く?背中を拭いてあげようか?」 シロクンヌ 「拭いてもらっ…
飛び石。続き。 シロイブキ 「イナか!全然変わっておらんな。美人のままだ。 テイトンポ。懐かしいなあ。所帯を持ったって?」 シロクンヌ 「そうだ。子も授かったんだぞ。」 シロイブキ 「そうか!おめでとう! おれはな、ヒワの湖の手前にある山に住んで…
ブナの森。 カイヌ 「シロクンヌは凄いね。あっと言う間に魚を20匹も突いちゃうんだもん。」 ミツ 「サチも4匹突いたよ。」 オジヌ 「おれ、3匹だった。またサチに負けちゃった・・・」 シロクンヌ 「よし、ブナの森に着いた。 昨日おれ達が暴れ回ったか…
朝の広場。 ハニサ 「ナジオはスワに行くの?」 ナジオ 「ああ。父さん達を見送ったら、テミユとスワに戻る。向こうで舟を作るんだ。」 テミユ 「時々、遊びに来るわね。」 テイトンポ 「また飛び越しをやろうな。当面のおれの目標はテミユに勝つ事だ。」 タ…
大ムロヤ アコ 「このシナノキの皮って・・・」 シオラム 「飛び越しの穴の場所に印がしてあるだろう? 道中、粘土版を持ち歩くのは重いからな。そいつが代わりだ。 ドングリの代わりは、この貝殻だ。黒巻貝(タニシ)と白巻貝(ヒメモノアラガイ)。」 アコ 「…
夕食の広場。 ヤシム 「アハハハ。それで目にアザがあるんだ。熊と取っ組み合ったんだと思ってた。」 シロクンヌ 「イナは熊なんかより凶暴だぞ。」 イナ 「何言ってるの、嬉しい癖に。」 シロクンヌ 「嬉しいはずが無いだろう。」 ハニサ 「アハハ。後でお…
ブナの森。続き。 テイトンポ 「ここまでの情報交換をしておくか。 まずあっちの方角で、熊棚のある樹に熊がぶら下げられていた。 あれをやったのは、シロクンヌか?」 シロクンヌ 「そうだ。(目の周りにアザを作っている) 熊棚も熊もカイヌが見つけてな、4…
ブナの森。続き。 シロクンヌ 「熊だ。まだおれ達に気付いていないな・・・ 他の樹も見てくれ。別の熊がいるかも知れん・・・ しかし、夢中になって食っておるな(笑)。」 オジヌ 「ここから見える範囲には、いないみたいだね。」 ヤッホ 「アニキ、どうす…
朝の広場。 アコ 「あー、あたしも行きたかったな。」 ササヒコ 「ハハハ、アコは大事な体だ。連れては行けんな。 カイヌはそろそろ一人前だ。今日は頑張れよ。」 カイヌ 「うん。熊狩りって初めてだ。」 エミヌ 「オロチにやられちゃダメよ。」 カイヌ 「分…