縄文GoGo

5000年前の中部高地の物語

第141話~第150話

第150話 23日目③

曲げ木工房。夕刻前。 テイトンポ 「アコ! 帰って来たぞ。魚を獲って来た。焼いてみんなで食うか。 オジヌ、手伝ってくれ。ワタはスッポンの餌にするからな。」 アコ 「お帰りなさい。サチ、きれいなお花だね。」 サチ 「はい。これアコへのお土産。」 アコ…

第149話 23日目②

朝の広場。続き。 ムマヂカリ 「そう言えば昨日聞き忘れていたんだが、赤ガエル、どうだった?」 ハニサ 「赤ガエルって?」 サラ 「昨日私が仕掛けたの。洞窟に行く途中の道で。 帰りに見たら、地バチがたかってたよ。多分、かなり大きな巣だよ。」 アコ 「…

第148話 23日目①

早朝の広場。 シロクンヌ 「テイトンポとアコの子かー。もし男なら、手の付けられん悪ガキだろうな。」 ハニサ 「アマテルをイジメないでね。」 アコ 「何だよハニサまで。可愛らしい女の子かも知れないだろう? そうなら、タレの作り方を教えるんだ。」 シ…

第147話 22日目⑦

夕食の広場。続き。 ヤッホ 「でも実際、アコの滑りにもみんなの関心が行っていたよな?」 ハギ 「アコは絶対、一発目からかなり飛ぶはずだよ。自信があるだろう?」 アコ 「自信はあるよ。サチやオジヌと勝負してみたいけどね・・・」 ヤシム 「アコ、ひょ…

第146話 22日目⑥

夕食の広場。続き。 入口の洞窟 太線から下が湧き水平 左上に登って行けば見晴らし岩 右下に下れば川 黒丸が湧き水 石ツラ道 太線から下が入口の洞窟 左上が奥の洞窟 シロクンヌ 「もう一枚の白樺の皮に、石のツララの道の様子を描いて来た。 それほど正確で…

第145話 22日目⑤

夕食の広場。 アコ 「ハニサ、良く似合って素敵だよ。」 ヤシム 「ハニサはそういうの、本当に似合うよね。」 シロクンヌ 「うん、綺麗だ。」 ハニサ 「もう! シロクンヌまで。 ふわふわしちゃうでしょ。サチ、有難う」 ヤッホ 「その髪飾り、似てるけど違…

第144話 22日目④

奥の洞窟。 シロクンヌ 「広い!」 ハギ 「あー、あー、あー、ここは声の響き方も違うな。」 サチ 「さっきここに立って、父さん達の呼びかけに返事をしてたの。聞こえた?」 シロクンヌ 「サチの返事は聞こえなかったよな?」 ナクモ 「呼びかける側の声が…

第143話 22日目③

洞窟。 シロクンヌ 「手火は持ったな。洞窟に入るぞ。 壁際まで行ったら、そこにロウソクを置いて、手火で火を点ける。 そうやって広さを確認しようか。」 ムマヂカリ 「足元に気をつけろよ。亀裂が無いとは言えん。」 ナジオ 「水音のする方に行ってみるよ…

第142話 22日目②

湧き水平。 エミヌ 「思ってたよりも広くて明るいのね。」 ナクモ 「ドングリがいっぱい落ちてる。」 ハギ 「あ! 注意事項を言い忘れてた。 ほら、あそこにもいるだろう? ここは猿が多いから、いたずらされん様に気をつけてくれよ。」 カラグラ 「あいつら…

第141話 22日目①

早朝の広場。 ハニサ 「いい天気になって良かったね。 サチ、あまり無理しちゃ駄目だよ。」 サチ 「はい。お姉ちゃんにお土産もってくるね。」 シロクンヌ 「洞窟の入口を広めに開けたとして、帰りには何かで塞いで来たいが、 そういう物は向こうにあるんだ…