第141話~第150話
曲げ木工房。夕刻前。 テイトンポ 「アコ! 帰って来たぞ。魚を獲って来た。焼いてみんなで食うか。 オジヌ、手伝ってくれ。ワタはスッポンの餌にするからな。」 アコ 「お帰りなさい。サチ、きれいなお花だね。」 サチ 「はい。これアコへのお土産。」 アコ…
朝の広場。続き。 ムマヂカリ 「そう言えば昨日聞き忘れていたんだが、赤ガエル、どうだった?」 ハニサ 「赤ガエルって?」 サラ 「昨日私が仕掛けたの。洞窟に行く途中の道で。 帰りに見たら、地バチがたかってたよ。多分、かなり大きな巣だよ。」 アコ 「…
早朝の広場。 シロクンヌ 「テイトンポとアコの子かー。もし男なら、手の付けられん悪ガキだろうな。」 ハニサ 「アマテルをイジメないでね。」 アコ 「何だよハニサまで。可愛らしい女の子かも知れないだろう? そうなら、タレの作り方を教えるんだ。」 シ…
夕食の広場。続き。 ヤッホ 「でも実際、アコの滑りにもみんなの関心が行っていたよな?」 ハギ 「アコは絶対、一発目からかなり飛ぶはずだよ。自信があるだろう?」 アコ 「自信はあるよ。サチやオジヌと勝負してみたいけどね・・・」 ヤシム 「アコ、ひょ…
夕食の広場。続き。 入口の洞窟 太線から下が湧き水平 左上に登って行けば見晴らし岩 右下に下れば川 黒丸が湧き水 石ツラ道 太線から下が入口の洞窟 左上が奥の洞窟 シロクンヌ 「もう一枚の白樺の皮に、石のツララの道の様子を描いて来た。 それほど正確で…
夕食の広場。 アコ 「ハニサ、良く似合って素敵だよ。」 ヤシム 「ハニサはそういうの、本当に似合うよね。」 シロクンヌ 「うん、綺麗だ。」 ハニサ 「もう! シロクンヌまで。 ふわふわしちゃうでしょ。サチ、有難う」 ヤッホ 「その髪飾り、似てるけど違…
奥の洞窟。 シロクンヌ 「広い!」 ハギ 「あー、あー、あー、ここは声の響き方も違うな。」 サチ 「さっきここに立って、父さん達の呼びかけに返事をしてたの。聞こえた?」 シロクンヌ 「サチの返事は聞こえなかったよな?」 ナクモ 「呼びかける側の声が…
洞窟。 シロクンヌ 「手火は持ったな。洞窟に入るぞ。 壁際まで行ったら、そこにロウソクを置いて、手火で火を点ける。 そうやって広さを確認しようか。」 ムマヂカリ 「足元に気をつけろよ。亀裂が無いとは言えん。」 ナジオ 「水音のする方に行ってみるよ…
湧き水平。 エミヌ 「思ってたよりも広くて明るいのね。」 ナクモ 「ドングリがいっぱい落ちてる。」 ハギ 「あ! 注意事項を言い忘れてた。 ほら、あそこにもいるだろう? ここは猿が多いから、いたずらされん様に気をつけてくれよ。」 カラグラ 「あいつら…
早朝の広場。 ハニサ 「いい天気になって良かったね。 サチ、あまり無理しちゃ駄目だよ。」 サチ 「はい。お姉ちゃんにお土産もってくるね。」 シロクンヌ 「洞窟の入口を広めに開けたとして、帰りには何かで塞いで来たいが、 そういう物は向こうにあるんだ…